リバネスグループは、2019年よりシンガポール政府機関「Enterprise Singapore」とのパートナーシップで両国のベンチャー支援や交流に貢献しています。今回、tonari初の国際間ユースケースとして、シンガポールの「BLOCK71」と東京の「センターオブガレージ(COG)」をtonariでつなぎました。
課題と実現したこと
- シンガポールでの事業展開にあたりリバネスグループはパンデミックにおける国際間コミュニケーションに難しさを感じていたが、移動時間やコストも削減しながらボーダレスな対面コミュニケーションが可能になった
- シンガポールと日本間で、パートナーやベンチャー企業、研究者のミーティングやコミュニティ形成の場を提供できるようになった
- リバネスは「日本のものづくりを海外ビジネスにつなぐ」支援においても、パンデミックで機会が絶たれていたが、新たに遠隔でも国境を越えた顧客獲得・パートナーシップを可能に
国を越えた対面コミュニケーションを可能に
片道7時間の渡航時間とコストをカット。国を越えた企業・ベンチャー・研究者がリアルに会っているかのような環境で、離れていても密なコミュニケーションを実現します。
高度な技術により、”どこでもドア”のようにこうして同じ『部屋』にいられることは本当に素晴らしいことです。日本とシンガポールの拠点にtonariを設置したのは、ディープテックのスタートアップが集まるホットスポットを作りたかったからです。両国のスタートアップのコラボレーションを加速させたいと思っています リアルテックホールディングス株式会社 取締役社長 藤井さん
信頼関係の構築でより良いパートナーシップを
パートナー間の十分な対面コミュニケーションは「心理的安全性(psychological safety)」を高めて信頼関係を強化し、より良いパートナーシップを生み出します。
成功するパートナーシップの多くは、信頼関係から始まりますが、言葉は伝えたいことの5%しか伝えられません。信頼とは、私たちの身体全体から感じられるものです。今後多くの日本企業がシンガポールに進出してくることを期待していますが、tonariのような新技術によってコミュニケーションがより円滑になるのではないでしょうか シンガポール企業庁 アシスタント最高経営責任者 エドウィン・チョウさん
日本の町工場の技術を、世界のベンチャー企業へ
日本の町工場と海外のスタートアップのものづくり支援を進めてきたリバネスは、tonariを介して国際間でのプロジェクト遂行やパートナーシップの構築に挑戦しています。
町工場を拠点に、アイデア・構想段階から設計・プロトタイプ開発、そして量産化までを行う「Garage-Sumida」というサービスを提供している株式会社浜野製作所は、COGのtonariを介してシンガポールのスタートアップ企業とミーティングを重ねています。
tonariは、Web会議ではつかみにくかった相手側の空気感がわかるので、参加者の関係性や役割、キーパーソンが誰なのかが理解でき、プロジェクトの進行や営業活動にもメリットが大きいと感じます。シンガポール側の企業との打ち合わせは2社目ですが、対面と比べても差は殆どありません。設計図などの紙資料やサンプルを使うことも多いので、モニターや実際の試作品を指さしながら話せるのはいいですね 株式会社浜野製作所 営業部 野口さん
コミュニティにも解放、プライベートな会議にも対応
東京のCOGでは、コワーキングメンバーや訪問者が気軽に利用できるように、共有スペースにあるガラス張りの防音の部屋にtonariが設置されています。壁一面のガラスにより視認性と開放感を確保しながらも、ドアを閉めればプライベートな対面会議も可能です。
シンガポールのBlock71では、リバネス・シンガポールのオフィスにtonariが設置され、ベンチャー企業や研究者のためのコワーキングスペースとして運営されています。小規模であるため、パーテーションは必要なく、予約カレンダーを共有することでプライベートなミーティングも可能です。
tonariを介して日本とシンガポールで教育交流を行い、若い世代の人たちの好奇心にも火をつけたい
旅に出ずとも、人と人との距離を縮めることができる。これはイノベーションを考える上でとても重要なことで、素晴らしい人たちとの会話は、実際に物事を成し遂げることができる瞬間だからです。ワクワクする瞬間を共有することは、世の中にさまざまなことをもたらします。tonariを介して日本とシンガポールの間で教育や知識の交流を行い、若い世代の人たちの好奇心にも火をつけることができればと思います 株式会社リバネスシンガポール 代表 徳江さん
株式会社リバネスについて
リバネスグループは、2014年よりディープテックベンチャーの発掘育成エコシステム「TECH PLANTER」を日本・東南アジアで展開し、現在ではASEAN6(シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、インドネシア、ベトナム)を一望できる一大プラットフォームを形成。これまでに国内1,858、海外1,147チームに及ぶアントレプレナーを発掘育成してきました。多くの研究者や企業とともに解決に取り組むことで、科学技術の発展と地球貢献を実現します。