プラチナゲームズ株式会社(以下、プラチナゲームズ)は、大阪本社と東京の開発拠点「プラチナゲームズTOKYO」をtonariでつなぎ、スタッフ同士がいつでも会話できるよう開発環境を整えました。
課題と実現したこと
- 会社の成長に伴い、大阪本社のカルチャーを東京に広げていく必要があった
- スタッフ同士が両拠点のどちらにいても会話ができる環境が求められていた
- 分散した拠点間でも「隣の席」にいる感覚で会話が生まれるよう空間をデザイン。東京のメンバーと大阪のディレクターとのコミュニケーションにも役立ち、クリエイターが企画や開発に集中できる環境を実現。人材採用の柔軟性向上にも期待
等身大でキャラクターの動きを実演
キャラクターのコミカルな動きや迫力あるシーン、表情豊かな仕草や息づかいなどをCGで作る「キャラクターモーション」は、ゲーム作りにおいて欠かせない工程です。プラチナゲームズでは、具体的なモーション制作に入る前に、フィギュアや道具を使って実際に動きながらアニメーションを設計していきます。
これまで業務では迫力ある動きや細かなニュアンスを対面で伝えていました。日常的に道具を使って、身体の重心の入れ方から足幅、手の位置など細かな動作を教えあったりしているのですが、Web会議での画面上では全てを伝えることが難しかったです。tonari越しだと遅延なくかつ等身大で動きを見られるので、これからは東京のメンバーともモーションのブレストができますね 大阪勤務 アニメーター 増本さん
常時接続で「座席感」を再現したかった
プラチナゲームズは創業以来、大阪を拠点にゲーム開発をしてきましたが、2020年に「プラチナゲームズTOKYO」を設立。今回、人員増加に伴い東京オフィスを増床し、さらに福岡にも3拠点目を開設しました。
一年半前に大阪から転勤になり、東京のチームを定着させる役目を担いながら、2拠点にまたがる100名規模のプロジェクトのプロデューサーとしてもコミュニケーションづくりをとても意識しています。リモートだと自ら情報を取りに行きにくく、”ちょっと話したい”という距離感ではないため、大阪と東京を近づけるものを求めていました。tonariの向こうに大阪側がずっと見えている風景も当たり前になり、離れていても隣で話せる『座席感』が再現できつつあります。理想としてはプロジェクト毎にtonariを導入し、空間をどんどん広げていきたいです 東京勤務 プロデューサー 山本さん
ディレクターにちょっと相談、開発力も向上
1本のゲームには多くのクリエイターが携わり、企画から2,3年を経てユーザーに届けられます。ゲームの企画、スタッフの人選、開発の進行、品質管理のプロジェクト全体をリードする重要な役割を担っているのが、ディレクターです。
ゲーム作りは、規模が大きくなれば人員が増えて見えない問題点も出てくるため、密に話すことがとても大切です。特にディレクターには、プロジェクトの旗振り役としてコミュニケーションを円滑にしていく役目もありますが、Web会議だとスケジュール調整の繰り返しで、問題点の確認が先送りになりがちです。tonariなら、ちょっと話したいときに声をかけて情報共有や課題の洗い出しができます。大阪と東京の距離感もグッと縮まり、tonari越しに雑談したりご飯を食べたりしています。 これまでのゲーム作りは同じ場所に集まって実際にプレイしながら作ることが主流でした。拠点が増えてもtonariで直接話せるなら、理想的な環境でゲーム作りができる可能性を感じています。色々な場所とつなげて密に話して、クリエイティブの幅を広げていきたいです 東京勤務 ゲームデザイナー 神さん
「プロジェクト・コラボレーション」を促す設計
大阪と東京のワークスペースをtonariでつなげ、大阪の開発チームエリアにオープンなブレイクアウトスペースを設けました。プラチナゲームズの「プロジェクト・コラボレーション」は、メンバーの座席の周りに集まりおしゃべりをするカルチャーで、大阪-東京間でも席にいる感覚で会話が生まれるよう空間をデザインしました。
オフィス家具は移動しやすいものを選び、片側最大6名まで着席できます。カジュアルな会話から具体的なデザインブレストまで対応できるよう、ホワイトボードと本棚を設置。定例会をはじめ、ディレクターとの相談会やモーション制作などに利用されています。
「面白いゲーム」を作り続けるために
ゲーム作りには、無限の情熱と想像力が欠かせません。プラチナゲームズ副社長でチーフゲームデザイナーの神谷さんは、大阪本社をベースに東京へ週2、3日出張し、両拠点の開発現場を管理しています。
プラチナでは、全員がクリエイターとしてコミュニケーションを大事にしていて、ここはどうしようこうしようという話は常にありますし、雑談からアイディアも出ます。ゲームがどう面白くなるかを一人一人が考えているので、いつでも誰でも意見を言い合える環境は大切。 ”神谷さんいますか?”ってtonari越しに東京から声をかけられて、そのままtonariの前に集まってみんなで話すということが日常風景になりつつあり、こうして離れていても簡単に積極的にコミュニケーションを取れるのは、人材採用においても可能性を感じます。東京、福岡と拠点も増やしていますし、世界中の優秀なクリエイターたちとも出会いたいですよね プラチナゲームズ副社長 執行役員/チーフゲームデザイナー 神谷さん
プラチナゲームズ株式会社について
プラチナゲームズは、家庭用テレビゲームソフトの企画・制作を行う日本のゲームメーカーとして、『NieR:Automata』、「BAYONETTA」シリーズ、『ASTRAL CHAIN』などの代表作を生み出しています。2022年2月22日には新プロジェクト「ネオ-クラシック・アーケード」シリーズ第1弾『ソルクレスタ』(Nintendo Switch/PS4/Steam)をリリース。ユーザー満足度世界一のゲームスタジオを目指し、日々開発に取り組んでいます。